「コリン」の一周忌を前にして
先月の末、新聞で「開放水面」という、どこかうれしい響きを持った言葉を初めて知った。じつを言うとそれは「能取湖の自然環境を見守る会」の発起人の一人で、3回目の南極取材に出かけていた中山記者の記事にあった言葉で、海氷に覆われる海面の割合が10分の1未満の海面のことを言う、専門用語だそうである。
びっしりと海氷が埋め尽くす白い世界の先に、真っ青に広がる海。たとえ波が荒れ狂っていても、閉塞感は無く、どこまでも自由に進める海。
記事は勿論、南極海の事だったが、私はオホーツク海の流氷を思い浮かべていた。
半年もの長いあいだ氷に閉ざされる地で、流氷を避けながら、「コリン」はいつも、先にある「開放水面」を目指していたのだろうか。
そうだとしても、「能取湖」は「海」とはいえ「行き止まり」、いわば「閉鎖水面」である。
そんな場所にわざわざ住もうというのだから、よっぽどの理由があったに違いない…。
「コリン」がやってきて5年。人間はどう対応してきただろう?
今は、「コリン」に対して自分たちが「出来なかったこと」と「出来たはずだったこと」
をしっかり思い起こすべき時だと思う。せめて、次に「離れイルカ」がやってきたとき、人間がスムーズにそれに対応出来るように・・・。
2020年6月21日、コリンの供養に供えられたルピナスの花が、いたるところで咲いていました。
こんにちは、「能取湖の自然環境を見守る会」の坂野です。
昨年来、自身の体調も不調で、このところ、なかなか文章を書くことが出来なかったのですが、少しづつ進めていた「コリン」の映像記録の骨子がほぼ出来上がったこともあり、あらためてここに一文を掲載させていただきます。
現在、地元では、石垣洋一さんが、6月4日の命日に「除幕」しようと、「コリン追悼の碑」の建立計画をすすめています。これには「網走市」も協力を申し出てくれて、「能取湖」が一望出来る「レイクサイドパーク・のとろ」に建てられる予定です。「能取湖の自然環境を見守る会」としては、元になる写真と、碑文のアイデアを提供したのですが、石垣さんによると、「経済的支援」も大歓迎とのことで、それについては皆様に、広く協力を呼び掛けたいところです。
「…見守る会」では、コリンの一周忌にあたり、追悼の想いをこめて、「コリン」という一頭のイルカが、5年にわたって人間と交流しつづけた事実を、まずはしっかり残しておくべきだと考え、生前、コリンとご縁のあった皆さまの「コリンとの想い出」を広く募集したいと思います。
あなたが「コリン」と会った時の写真や動画、コリンへの想い、メッセージなどをお寄せください。
このホームページにコリンの追悼ページをつくり、こちらに掲載させていただきます。
発表するものについては、匿名でもペンネームでもかまいませんが、在住の県名は載せたいと思います。また、会のホームページは「無断転載禁止」をうたっていますが、万が一、無断使用等が発生した場合、会では責任を取ることができませんので、お送りいただく写真や映像には、ご自身で撮影者名などのクレジットを入れるなど、独自に著作権処理をお願い致します。(ご自身でできない場合は、こちらでお手伝いいたしますのでお知らせ下さい)。
命日の前、5月には発表したいので、整理の都合上、4月中にお送り頂くと助かります。
一人でも多くの方のご参加を期待いたします。
どうぞよろしくお願い致します。
2021年2月26日 坂野正人
◎「コリン一周忌 追悼のページ」制作窓口
写真・動画、メッセージ、お問合せは、下記までお願いします。
※石垣さんへのご連絡の場合は転送いたします。
E-mail:circlet@gem.hi-ho.ne.jp 担当:櫻井